春休みを元気に過ごしていますか!
この春は池の浚渫作業を入れました。
浚渫とは、池の水を抜く整備のことです。
幼稚園の池は基本的には止水です。流れが無いので酸素が行き渡りません。おまけに上空からの落葉が多量に溜まり、
それが沈殿し腐食すると汚泥化し、益々酸素不足に陥ります。
少しでも水の浄化を促進するべく、水草を上手に利用します。リンや窒素を吸収して水質を保つ種類、葦やガマ、他多様な植生を考えて植え付けます。
しかし4,5年に一度は水中の泥を浚い、池の表面を乾燥させ、酸素を取り込ませます。
この工事のことを浚渫と言います。
ビオトープ管理士としては抑えておかなければならない作業と知識です。
現在幼稚園の池ではこの作業を行っています。
春休みで子どもたちが登園しない、また水が温み水中の生きものが少し動けるようになってから行いました。
出来るだけ多くの生きものを救出し、避難させます。
私も一緒に救出作業に加わりました。本当はこの作業を子どもと保護者でやりたいのですが・・・・。
そして見つけた生きものたち。
小さなゲンゴロウやミズムシ、ヤゴはもちろんニホンアカガエルは5,6匹、そして魚類なクチボソ(通称モツゴ)です。
随分大きく育ったモツゴもいました。
孵化したばかりのオタマジャクシは水槽へ救出!!!
こうして池を乾かし、4月4日に水を入れ生きものを戻します。
きっと4月15日の生きもの観察会では綺麗な水で気持ちよく動き回る水性生物を見られるでしょう。助っ人もきますよ^^;
このように環境を整備・保全することは大変な作業です。
人でもお金も掛かります。日本全国の国立・国定公園内でも、地域のほんの小さな里山公園でも、同じように定期的な管理作業を要します。
放っておくと自然が遷移し、水辺の場合は湿地化し陸が形成されていきます。多様な環境が失われていくのです。
自然環境にとって一番のダメージは人間の無関心と圧迫です。
少しでも幼い頃から自然や生き物との居心地のいい体験を身に染み込ませることで、
自分の生活には自然環境が欠かせない、自然環境の恩恵を意識できる人に育って欲しいです。
春休みも忙しいです。