年長さんといってもまだまだ甘ったれ!
久しぶりにばら組の練習をホールのマットに座りゆっくり見た。
子どもたちの近いところに座ると、何人かの子がすぐ寄って来る。
あれがどうした、これをどうする・・・、と一人一人が話し始める。
同じクラスの一方のお友達が舞台で練習しているのを見ながら、
「この時の振り付けは僕が作ったんだ」
「さっきお部屋では出来ないって泣いてたけど、舞台では上手だね」
などなど皆でいろいろ工夫しながら、考えながら、お互いを思いやりながら取り組んでいる様子が窺える。
その内に5,6人が私の周りに集まり、肩のマッサージだの、髪をシャンプーします、だのとあちこちいじくりまわす。
膝の上にも乗って来て、手を取り拍手の催促をする。
ピアスを見ては、「これはなんだ」「なぜ付いているのか?」「「穴を開けて痛くないのか?」と・・・。
年長ともなると話が弾み、次から次と話題には事欠かない。
最後には劇が上手かと何度も尋ねられ、「うん、最高に上手!」というとそれはそれは嬉しそうな顔でまたペタッと体を寄せてくる。
男の子も、女の子もだ。
スキンシップという表現方法がある。ギュッと抱きしめられると人は落ち着き、温かみで心がほぐれる。
これは科学的データで実証済みの一つの治療だ。
自己が確立されてくる5歳、6歳児でも、まだまだ信頼する大人にペタっと寄り添いたくなる。
少なからずお互いの関係がきちんと成り立っていて、心を開いているからだろう。
何より安心しているからだろう。
私も子どもたちに囲まれて嬉しかったし、温かい気分になった。
甘ったれな年長さんの幼稚園最後の晴れの舞台が、大きな自信になることを期待したい。