< 子どもの気持ち、非認知能力 >

毎年お別れ会の日に父母の会の役員さんと反省会をしています。

今年も午前中の先生方の張り切りプレゼントの後、皆さんで食事を取りながら1年を振り返りました。

大忙しの中にも楽しさや発見があり、より子どもたちの機微を身近に感じながら、そして私たちの仕事への熱も感じてもらいながらの1年でした。

涙、涙の昼食会となりました。

そんな中、ある役員さんが子どもの一言を話してくれました。

年長さんもちゃんと、と言いますか、しっかり気持ちを持ってクラスの一員として存在し、仲間を思い、「友達」を意識しているという証拠の様な一言を披露してくれました。

私はこの言葉こそ、就学前の幼児期に身に着けて欲しい非認知能力だと感じました。

とても物静かで人にも物にも消極的だった我が子が、年長の後半になって友達と強くかかわり、仲良くなった。

ある日我が子が卒園を前にして寂しそうに涙を流した一言が、「なんでもっと早く友達にならなかったんだろう・・・」と、自分を振り返り、今までの体験を思い起こしたのです。

本当に今のクラスでの日々が楽しく充実し、みんなとの会話や遊びを満喫しているのであろう。

こんな感情を持てる年長児を一人でも多く卒園させたいと常々思っています。

非認知能力とは、測ることのできない心情のあれこれ。体験から学び取る感情の事。物の善悪や他者との関係を見極める力。

きっと彼は自分の足で立ち、新しい環境でも人間関係を大切に歩んでいくでしょう。

幼稚園での子どもたちの日々が、人格を形成する時期の大切な時間であることを改めて教えてくれました。

子どもも立派に自分の感情を持ち、一人の人間であることを教えてくれました。

Filed under: こども環境管理士,幼稚園活動,未分類 — itsuko 18:32

< 春の予感 >

なんだかまた寒くなって、ちょっと季節が足踏みです。

しかしお山ではウグイスが練習を始めています。

ホーホーホーホー、ケキョ・・・・。

キョキョキョキョケキョ・・・・。

ホーホーホーホーケキョケキョ・・・・。

♬ 歌を忘れたカナリヤやは・・・・♬

という昔の唱歌がありますが、ウグイスも半年以上囀るのを止めていると、喉が?詰まって、いい声が出ないのでしょう^^;

必ず3月は練習をします。この声が聞こえると、「春の予感」を感じます。

どこか頼りなく、細々とした、でも声に張りを秘めている、そんな鳴き方は、{もうすぐ春になりますよ!!!}と練習しているようで、

とても微笑ましいのです。

明日はお別れ会。午前中は少々ハチャメチャな会ですが、先生も子どもたちも同じ気持ちでこの会を送ります。

それは年長さんへのお別れの気持ちと、年中、年少さんへのありがとうの気持ち。

このちょっと切ない、でも温かい気持ちにも春の予感を感じます。

 

 

< 年長さんは大先輩 >

私の机からはグラウンドの様子がよく見える。

すぐ前には花壇を囲んだピンクタイルの壁があるが、

最近遊びがダイナミックになって来た年少さんが、この幅15㎝足らずのタイルの上を平均台を渡るように歩くのである。

あーーーー、危ないよ!と私が2重窓を開けるより先に、

「そこは危ないよ!!!」とピッシと年長の女の子が注意してくれたのである。

二人の年少の女の子は、「ハッ」とした表情に変わり、そそくさとユータウンしていった。

年少の子にとって年長は大先輩なのである。

先生の注意なんかよりよっぽど効き目があるようだ。

この年長の女の子もタイミングよくよくぞ言ってくれた。

下にいた自分から見ても「危ない」と咄嗟に感じたのであろう。

危険を察知する感覚は幼稚園の3年間で確実に身に付いたことになる。

子どもたちの育ちの中でも、同じ幼稚園で活動する仲間意識があり、その中でも自分より下の子、上の子という意識がきちんとあることがわかる。

こんな人間関係も幼稚園に入園することで得られる他者を知る出来事である。

もうすぐ年長は卒園、年少は一つ上に成る。きっと自分の存在と年齢が下の子の存在を感じるだろう。

年度末に感じる子どもたちの育ちである。

昨日と本日の卒園茶会も和やかに終わりました。

ご出席いただいた保護者の皆様、ありがとうございました。

 

 

 

Filed under: こども環境管理士,幼稚園活動 — itsuko 14:23

< 春、弥生です >

桜が咲きました。2月に剪定したソメイヨシノの枝先に小さな蕾がありました。

咲くでしょうか?と水に漬けて1か月!

3月の暦と共に開花しました。職員室において眺めていました。

木(植物)の生命力は力強いですね。春を呼んでくれました。

そして年少さんは大変いい子で遠足を終えました。

よく歩き、よくお話を聞き、自分の荷物をきちんと片付け、持ち、とにかく格段と出来ることが増え友達とのかかわりが濃くなってきました。

この時期は動物園も空いていて、のびのび回れます。

楽しい1日となりました。

遠くにマレーバクがいます。わかりますか?

寒そうでした。そしてインドネシアの魔除け像。

動物以外にも見てきました^^;

< お約束通り >

2月中旬の降雨の夜。

ニホンアカガエルは決まって産卵に出てきます。

水は10秒指先を入れているだけでもう感覚がなくなるほどの冷たさですが、

春1番に産卵に出てくるカエルの種です。

丸々とした、しっかりガードされている寒天質の卵塊は、これから孵化までの間の産室ですし、生まれた極小オタマジャクシの栄養源になります。

去年は14日、おととしは26日、産卵日にばらつきはありますが、大体一番寒い2月の、春一番の吹く頃の低気圧通過後の夜。

これから昼間でも鳴き声が聞こえ、小さな赤茶色の姿も見られるかもしれません。

今日は早速子どもたちにお披露目!

自分の幼稚園でニホンアカガエルの卵塊が見られて、触れるなんて、そうそうありませんよ!!!

写真はまた今度ご紹介します。

< 天然のうるおい >

毎朝山を見回りますが、今日の山は実に空気がうるおい、肌に柔らかく感じました。

昨晩からの雨でやっと1月からの乾燥が解消され、落ち葉の濡れた香りもしました。

改めて雨の重要さを感じましたが、今日は午後から思いがけない雪!

勢いよく降るあられ?に子どもたちは大騒ぎ!

夕方にはグラウンドもうっすら雪化粧です。

まだ寒さが続きます。インフルエンザB型の欠席者もいます。

引き続き予防と体調管理に努めましょう。

< どんぐりの今 >

乾燥が続きます。

雨が降らず草木が悲鳴を上げています。

そんな中、どんぐりが気になって見に行ったら、なんと年少さんが二人でせっせと水をあげていました。

「時々水をあげるんだよ!」の言葉を今朝きっと思い出したのでしょう。

私も一緒にあげていると、

年少さんにやってもらうのは申し訳ないと、年長の女の子二人が加わりました。

土が乾いているどんぐりはどれかなーーーー?

お山の恵みを生かしたい。生命の源、酸素を生み出し自らの力だけで生きる唯一の生命体である植物を育てたい。

卒園と同時に持ち帰ったどんぐりのその後はどうなっているか、少々心配ですが、

幼稚園のどんぐりは今、こうなっています。

葉が出ているのは常緑樹、無いのは落葉樹。でもしっかり冬芽が春を待っています。

まだ何にも出ていないのは今年どんぐりを植えた年少組。

みんなキラキラ光っていました。

< プログラミングはいいけれど・・・ >

文科省は2020年には小学校の教科にプログラミングの教科を正式に導入することを決めたそうです。

各地で教室も開かれ、それ用のソフトも売り出されています。

Eテレでは番組まで登場しました。

確かにゲーム感覚で楽しそうですが、益々コンピューターに依存し、人との繋がりが消えて行きはしないか心配です。

物事を順番に組み立てて行く思考回路は問題解決能力に欠かせませんが、

パソコンの画面ばかりからこのような思考回路が形成されて行っていいのでしょうか?

古い人間だからこう思うのでしょうか?

自然環境は大事で、何が起きるかわからない環境での対応能力や、生まれ持った感性や瞬時の判断力を大事にする教育はどこで身に着ければいいのでしょう?

人の痛みを分かり、共に生きる努力をする心がプログラミングで豊かになるのでしょうか?

アメリカ新大統領の次から次と繰り出される発言は他人や他国の事情は一切排除した、ある一つの法則に則ったシステム、つまりアメリカ国民を守る!とい命題だけのプログラミングです。

ここに他民族とか、自由貿易とか、調和というカテゴリーは入っていません。

不安な世界が広がっています。これからの日本の教育環境が益々心配です。

< 訴えてみたが・・・ >∧< >

昨日は横浜市幼稚園協会と横浜市幼稚園父母連合会(緑区はながつた幼稚園の役員さん)の新年意見交換会へ行ってきました。

デジカメもiフォンも持ち込むのを忘れ、写真がありませんですみませんが、

林市長と市議会議長も挨拶に来ていました。

と同時に横浜・神奈川が選挙区の衆議院、参議院、県会、市会の各議員さんが勢ぞろいしていまして、

区ごとに分かれているテーブルで意見交換です。

園長が交代して私は初めて出席しましたが、各園の先生方より、幼稚園に出入りしている教材各社の所長や営業マンの方々との方が親しく^^;

意見交換になったかどうか?

そんな中、お互い手持無沙汰だった緑区・青葉区選出の衆議院議員、福田氏と話す機会があり、

幼稚園の現状を訴えてきました。

自民党は元々幼児教育無償化を訴えていますが、社会の構造や保育園と幼稚園との棲み分けをしっかりつけないと意味がない事を語って来ました。

とりあえず熱心に聞いてくれましたが、こういう場所では顔見せでしょうから(失礼かな!?)どこまで理解して下さったかわかりませんが、

保育園と幼稚園がぐちゃぐちゃになり、結局認定こども園という摩訶不思議なくくりが出来、経営環境だけでそちらへ動く幼稚園が多い中、

質の高い真の幼児教育、人生の基盤を作る幼児期の大切さを社会全体で認識し、見直すことが置き去りになっています。

0-3歳は家庭では補えない家庭教育の充実を保育園で、4-6歳は就学前の教育理念を持ちカリキュラムを整えている幼児教育を幼稚園で行うことが理にかなっていて、

施設も人材も全国に十分に整っているんです。なぜこの環境を運用しないのか???

混在していてどちらの環境にも両方を求めようとする制度にしたから窮屈になり、適当な仕上がりになっていることを訴えてきました。

待機児童解消だけに焦点が当たる中、国の教育制度全般を改革し、保護者が働く労働環境まで北欧並みに自由に選択できるようにすれば、日本の教育は元々水準が高いのだからしっかりした循環が出来るのです。

なんで付け焼刃的な対処療法で事を済ませようとするのか?

生物界では当たり前の「棲み分け」をすることが、持続可能な社会の構築に繋がるのです。

わかってくれたかな・・・・・?

お料理が多すぎてもったいないと思いました。

子どもたちに食の大切さや残さないで、感謝して食べることを日々慣行している団体なのに、

ちょっと考えて欲しいと思いました。

ドギーバック持って行けばよかったな!残った料理は持ち帰るくらいの園長先生方の意識が地球環境に優しく、廃棄処分される食品ロスに繋がっているといいのに・・・・。

みんなもっと自然環境を学んで欲しいです。

< 難しいね、一緒に遊ぶって >

お話し窓口に泣きそうな顔をした女の子がやって来た。

そ―――と窓を開けると淡々と訴え始めた。

「私ね〇〇ちゃんと氷鬼する約束してたのにね、〇〇ちゃんがドッチボールやっちゃってね、

▽▽ちゃんとやろうと思ったっら▽▽ちゃんはなわとびやるって言ってね、みんな遊んでくれないから、

ブランコ乗ろうとしたらね、乗ってるから代わらないって言って、私遊ぶ人がいないの・・・・・」

なるほど、予定外の事が連続で起きたんだね。

一緒にやろうと思っていた人が急にやらない!って言うことは大人の世界ではよくあること。

難しいよね、みんなで一つの遊びを楽しく遊ぶのは。

「どうしようかね・・・?」と私。

「・・・ 」と年長女子。「後で三人で話し合ってみたら?」と私。

こんな時幼児期の男の子は比較的ドライで、次の遊びに気持ちをシフトするが、

女の子は少々引きずるようだ。もちろん個々の性格にもよるが、仲良しは組は仲良し組を保とうとする。

彼女は納得できない顔をしながらトボトボと去って行った。

私たちは多かれ少なかれ誰しもこんな体験を経験して来たはず。

またこのような場面に多く接し、もどかしい気持ちを抱き、それを解決方法へ導く思考が何よりも幼児期には育てたい心の成長だ。

それには集団が必要で、様々な場面・環境設定が有効になる。

きっと彼女は次の遊び方を考えるだろう。

遊ぶ・感じる・考える と唱える本意がここにある。

3人一緒に外遊びに臨むのか?個々の意見を尊重するのか?誰かが少しずつ譲歩して一つ一つの遊びを順番にしていくのか?

全く違う遊びを提案するのか?

難しいね、みんなが許容する道は。でも問題解決能力を身に着けることが重要なんだ。

だから人生の基盤作りとなる幼児教育であり、『三つ子の魂百まで』言われる所以でしょう。

Filed under: こども環境管理士,宇宙,幼稚園活動 — itsuko 14:43