< だれ!犯人は・・・・・? >

最近二人の先生からこんな苦情をもらっています。

これは二人が通勤に使っているバイクとスクーターのハンドルとサイドミラーです。 なんと見事に鳥さんのフンだらけ!

あらららら~~~~~~、ごめんなさい。って私が謝らなくてもいいのですが、なんせ鳥さんの管理は私の役目ですので、一応謝っておきましょう。そこで、誰の仕業か! 調査をしましたら、この方でした。

ほーら、ミラーにつかまっているでしょう! この鳥は「シメ」 と言います。しめしめ、いい場所があるぞ、とやって来たのでしょう。

この鳥も冬鳥で、現在は平野や町の公園、林などで越冬しています。渡りの時期は群れを作りますが、幼稚園のお山に来るこの方は、とりあえず単独行動。実は毎年このお山の、駐車場近辺へやってきます。

アトリ科という仲間で、広げると風切羽に白い線がきれいに見えて、ピチピチーとかツウィーなどの声を出します。見たからに頑丈そうな嘴で、カエデ科やシデ類の種子を食べます。

ほら詳しくフンを見ると、種の殻が見えますね。フンは動物たちの生態を探る貴重な証拠。この殻は多分 「カマツカ」という木の実の

殻です。

で、なぜここにとまっているかというと、鏡に映る自分の姿を敵がやってきたと認識し、つついているのです。

「ミラー攻撃」 と称する、鳥類の一つの行動です。全部の種がするわけではありませんが、神奈川県鳥類目録Ⅴ(日本野鳥の会神奈川支部発行)には他にキセキレイ・ジョウビタキ・スズメが報告されています。

つついているところ。

つつかれたミラーの裏側。

この場所は私の場所なのに、ここに来ると必ずもう1羽いる!(映る)ので、その1羽=自分を攻撃してるのです。悲しいかな、鳥の脳ではその判断まで出来ないので、バイクがここにある限り、続くかもしれません。

N先生は 「あったまに来たーーーー。捕まえて焼き鳥にしてやる!」 というので、「野鳥を捕まえてはいけません。鳥獣保護法違反で、書類送検です。」と私。

そして写真を見せたら、「かわいいですね~~~~。」 「イヤ、いかん。懲らしめてやる!」 とやっぱり怒っていました。

確かに頭に来ますよね。この汚れ具合。どうしましょうか?やっぱり捕まえて、食べちゃう!?まさか・・・・ね。

春が来るまで我慢して下さい。高い山へ帰りますから。

最後にもう一度。犯人はこの鳥さんでした。

そして犯鳥探しをしていたら、突然小鳥たちが一斉に{チーーーーーー}と強く鳴く警戒音を発しましたので上空を見ると、・・・・・

猛禽類です。小鳥の敵。今日は雲が低くかかり、お腹や羽の模様が見えず識別が難しいのですが、体が比較的細身で羽が長く感じ、羽先にタックが入っているような気がします。また尾羽に凹型が見られるので、

ハイタカ でしょう。あの、カラスではありませんから、あしからず!

いかがでしょうか。本州以北の山地で繁殖し、冬は全国的に見られますが、最近数を減らしています。習性はオオタカに似ていますが、はばたきが更に早く、主に小鳥類を採食します。ですから小鳥たちは一斉に警戒するわけです。

今度小鳥たちを見たら、ちょっと気にして見て下さい。彼らは何をやっていても頻繁に上空を見ます。それはこのタカ類をいち早く見つけるためです。毎日が生死を争う野生動物ですから、油断禁物!ってことです。?

最後に今日は園長先生の誕生日だったような気がします。ほほほ!

Filed under: 鳥・トリ・とり — itsuko 18:10

< お知らせ2件 >

今日からふきの子会(発表会)のリハーサルが始まったのですが、申し訳ない事に担任がインフルエンザに罹ってしまったクラスがありますので、一部変更して行っています。写真撮影などは影響が無いように、全てのプログラムで全クラス等しく調節し、進めています。

子どもたちの中でも罹患数が増えてきたしまいました。今週がピークと言う情報もありますが、引き続き予防に努めましょう。でも、インフルエンザに罹るか否かの分かれ目は、どの辺にあるのでしょうか?

今回お休みをいただいている職員2名は、予防接種を12月中に受けています。予防接種の効果は2週間必要と聞いているので、十分な期間は取れていたはずですが、予防接種をしていても、9度の高熱を3日間も出してしまうんですね!とすると、このワクチンの効果は「今ひとつ」 ですね。空気感染のインフルエンザですから、予防が中々難しいとすると、その時の体調や免疫力が重要なポイントでしょうか。実は本日私の連れ合いがインフルエンザA型と診断を受け、休ませていただいています。その兆候が出ていたので、受診をするように何度も言っていたのですが、まったく言う事を聞かず、本日に成ってしまいました。自分の職業を考えれば、申し訳ない事です。

そんな事で、私も注意しなければなりません。

リハーサルは予定通り進めますが、子どもたちのお休みには代役をたてたり、先生が代わって台詞を行ったりしながら、出し物全体の出来上がり具合、大道具・小道具・幕の確認をしています。当日担任が感染の為に休むことに成った場合も、考えておかねばなりません。

何とか乗り切りたいものです。練習している子どもたちはとにかく楽しんで役をこなしているので、成功させたいです。

さてもう1件のお知らせは、秋の懇談会でも取り上げました。このインフルエンザとは別の、細菌性髄膜炎や脳炎などを予防する、乳幼児のワクチン=ヒブワクチン(HIVワクチン)が明日=2月から無料で接種できるようになりました。

横浜市の政策です。子宮頚がんと小児用肺炎球菌のワクチンも同時に無料で受けられるようになります。それぞれ1回~4回の接種が必要ですので、ご希望の方は協力医療機関か横浜市保健所のホームページをご覧ください。 子宮頚がんの接種は中学1年~高校1年の女子生徒が該当します。

HIVワクチンは欧米諸国では随分前から法定接種ワクチンとして行われていました。横浜市の対応ですが、やっと関係者の皆様の要望・努力が実って接種が始まったのです。この動きが国にも届いくといいですね。

以上、お知らせ2件を終えたところで、昨日我が家の裏庭に現れた、とてもとても愛らしい女の子を紹介します。

以前(1月4日、21日)にご紹介した ルリビタキ のメスです。 

かわいいでしょう! オスは羽根全体が青ですが、そこは鳥類の定め。ほとんどのメスはオスより地味なのです。でも、見て下さい。尾羽!(あまり見えませんね!)

お水を飲んで、ゴックン とするところです。

ヒタキ類は目がまん丸でこちょこちょ動くのが特徴。いい声でなく種も多いです。

今度は男の子(♂)とペアで訪ねてくれるようにお願いしておきましょう。

Filed under: 未分類,鳥・トリ・とり — itsuko 16:39

< 今日も鳥 >

さて久しぶりに 鳥 さんのご紹介。

今日は ら行 です。 ら行なんているかな? はたまた、写真があるかなと思ったら、最初は

ラ: ライチョウ  いましたね! 素敵な鳥が。ヒナも一緒です。 かわいいですね。

リ: リュウキュウコノハズク   何と夜間撮影での1枚。そして幼鳥です。こちらもかわいいーーーーー。と思ったっら、

写真が見当たらないので、同じ夜間撮影の アオバズク を見て下さい。 リュウキュウコノハズクと一緒にホーホー鳴いていました。

ル: ルリビタキ  これは先日 「冬のきれいな鳥」 の場面でお届けしました。もう一度、どうぞ!

レ: レ はレンカク という 鳥がいますが、写真がありません。まだ野生では見た事がないのです。

静岡の掛川花鳥園 にはいます。

ロ: ロ で始まる鳥はいませんでした。

以上、おしまい。

Filed under: 鳥・トリ・とり — itsuko 18:41

< 水辺の宝石 >

いつ見ても、どこで見ても、「きれいな鳥ね!」と言わない人がいない、その名も カワセミ。

私は動画から静止画へ落としているので決してきれいな写真ではありませんが、たまには何の記事もなく無条件に美しい鳥を見て下さい。寒くても元気です。

 

 

私はメス。食事をしているところです。私の嘴から頭部は新幹線新型車両のモデル。

 

文句なしの美しさ。オスもメスも同じ色。メスは嘴の下側が赤いのです。違いはそのくらい。鳥類にあっては少数派。

 飛んだ!ボケボケだ。

残念!

おしまい。

Filed under: 鳥・トリ・とり — itsuko 17:58

< 1.11の攻防 >

いやーーー、今日は寒いですね。

朝の外集合では、「冬は寒いんだよ。寒くなければダメなんだよ。」と言ってお山の厚さ1,3㎝ほどの氷を見せましたが、指ががちがちになりました。

池は3度目の一面凍結です。

?

さてさて、今日は1並びですね。2011年1月11日。

冬枯れのお山では熱い熱いなわばりをめぐっての攻防戦が繰り広げられています。

正体はシロハラ・アカハラ・ツグミの同じ属同士の違う種の三つ巴の戦いです。そこへ異端児のガビチョウが参戦しました。これは全部鳥たち。

冬場はもちろんエサがありません。少ない食物を求めてどの種も必死でなわばりを守ります。食べ物がある所は貴重な場所です。

お山の隣に小さな畑があります。畑には虫がいるのです。冬でもね。もちろん畑の作物もいい食料です。これらを争っているのです。

ここがその現場です。ここはお山の駐車場の奥。あまり子どもたちも行かない場所です。

一番優勢なシロハラ。口を開けて、羽根を震わせ怒っています。鳥たちにとって威嚇は重要な行動。求愛の次くらいかな!

手前がツグミ。割とマイペースでひょうひょうとしています。後ろのお腹が赤いのがアカハラ。こちら今のところ少し劣勢ですが、この手前のツグミと空中戦を繰り広げたばかりで、双方とも放心状態! って所です。

そこへそんな状態になっているなんて事、まったく知らんふりのガビチョウが参戦。

小屋の中に入っているのがガビチョウです。ここは手前にいるシロハラさんのお気に入りの場所。これを放っておくわけには行きません。

ほら、取り戻しました。そして雄叫び!

ここは私の場所でーーーす!と宣言しています。でもちゃっかりここへ降りて来て、食べているのはこの小さな実。カマツカという木の実です。これがこの辺一面に落ちていて、落ち葉を嘴で跳ね飛ばして食べます。食べているのはツグミ。

体の模様が落ち葉に似ているので、分かりずらいですね。でも嘴の先に小さな赤い実を持っているでしょう。冬の貴重な食料です。

とまあこんな調子で4種の攻防はこの冬いっぱい続くでしょう。ガビチョウ(異端児)は参戦しているつもりはないようですが・・・・・。

ガビチョウについては「特定外来生物」=12月13日の記事を見て下さい。

今日はここまで!

< 小寒、熱燗、膨満肝 >

今日は小寒。

いよいよ寒さが増してくる頃。

その通りで雪雲がこの辺にも流れてきましたね。

明日から幼稚園も始まります。寒い日のスタートですが、

皆様、体調管理はバッチリですか?

子どもたちは風邪をひいていませんか?

長津田地区にも年末にインフルエンザA型が発生している事を

地元の内科医から聞きました。

引き続き、検温表の記録と子どもたちの体調・挙動を良く見ておきましょう。

家族の健康管理はお母さんの役割ですよ。特に小さい子どもたちには。

私は風邪には強いのですが、お正月いいただいたミニ樽酒が美味しくて、

冷で飲んだり、燗を付けたりしていたら、最近暴満肝気味?で、「ウェー」っていう具合。

小寒だから丁度いいか!なんてバカな事を言っています。

今日は職場で書類の整理。

いただいた年賀状のお返事や、メールチェック、そして山のように積まれた封書の確認で、

また肩凝っちゃったので、ゆっくりお風呂に入って今日も熱燗かな!

いえいえ、しっかり睡眠を取って、明日からまた子どもたちに笑顔で挨拶をいたしましょう。

そうそう、保護者の皆様にももちろんです。今年もお手柔らかに願います。

でもこの精神性を保つためには、やっぱりお酒かな!

なんてまた戻っちゃいました。

年末には煩悩を落とすお話を載せたにもかかわらず、

人は意思の弱い存在ですね!

ちょっと気落ちした時は、この特別な写真をどうぞ。

日本では本州中部以北で繁殖し、本州以南で越冬します。

このような国内を行ったり来たりする鳥たちを、漂鳥 と呼びますが、

この鳥もその1種です。

寒い夜はこんなトトロ見たいな1羽がほしい所です。

名前を、 トラフズク と言います。

もちろんフクロウ科。撮影場所は内緒です。

野生動物が静かに越冬している場所を、撮影したさでルールやマナーを守らない輩が多く、

結局は動物たちを傷つけてしまうことが多いので(どこの世界でも同じですね)、私たち鳥を愛する仲間の会では、

公表をしない事にしています。

誰かが新聞社に投稿して、大きく載ってしまうこともあり、毎年頭を痛めている問題です。

只今睡眠中。完全なる夜行性、夜ネズミを探します。

本当はもっと耳(羽角)が立って、目がぱっちりなのですが、ね、 トトロでしょう!

この木には4羽が寄り添っていました。

Filed under: 未分類,鳥・トリ・とり — itsuko 17:13

< 2011 おめでとう >

新年 あけましておめでとうございます。

皆様のご多幸とご健康を心より、お祈りいたします。

2011年 初回のこのぺーじはやはりご挨拶からでしょうか。

毎年同じ事になってしまいますが、1年、1年があっという間の

幼稚園活動なので、新年は少しゆっくり落ち着いて、次年度への英気を養いたいと思います。

今年も皆様のご理解とご協力をいただき、子どもたちの成長と日々のワクワク・ドキドキを堪能しながら、

幼稚園教育に力を注いで行こうと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、ここがポイント!幼稚園教育です。

ここはこだわりたいところです。

元旦の読売新聞には横浜市版として、

「保育サービス ご案内」と題した記事が載っていました。

今年も益々 『保育』 の二文字に圧倒されそうな気がします。

横浜市は待機児童が日本一なので、しょうがないかもしれませんが、

幼稚園はあくまでも教育機関です。

幼児教育の真髄を見つめる年にしたいと思います。

教職員一同力を合わせて、しっかりした教育課程から見えてくる幼児期の成長を就学へ繋げたいと思います。

難しいことをするのではありません。

多様性に富んだ(これは生物だけに当てはまるものではありませんね!)活動と、個性豊かな教員の熱い思いを、

子どもたちにぶつけたいと思います。

新聞記事には横浜市が始めている3つの保育サービスが載っていました。

①幼稚園の教育時間の前後を延長して幼児を受け入れる幼稚園の預かり保育

(本日よりながつた幼稚園も導入し、このシステムの運用を開始しました。)

②市内在住の未就学児童を認可外保育施設で預かる乳幼児一時預かり

③市が認定した「家庭保育福祉員」(保育ママ)が自宅などで乳幼児の保育を行う制度

まあ豪華3本立てで、こんなにも横浜市には乳幼児を預かるシステムが整っているのですが、

これがあまり知られていないとして、もうひとつおまけに『保育コンシェルジュ』成る方を置いて、

保護者らの相談に応じて行くらしいのです。

全国的にも珍しく、鶴見区・泉区・瀬谷区で2月からスタートするようです。

何がどう変わろうと、しっかりと地に足をつけて開園以来の教育理念と教育目標を推し進めるのみです。

しかし、私個人の今年の目標は、すこし無駄な時間や無駄な事へも気持ちを馳せようかと思っています。

私はとにかく段取り通り、きちんと成っていないと気が済まないところがあり、物が(事が)滞る事が我慢できません。

でも、深呼吸してゆっくり回りを見ながら、ちょっと寄り道をしたり、無駄と感じるような時間を持とうと思っています。

ある私立小学校には「散歩科」 という授業があり、これが実に子どもたちの発想や意欲を豊かにする事に役立っているそうです。

この時間はいわゆる散歩。

それだけです。誰とどんな事を話しながら、または一人でも、とにかく思うままに散歩をします。

これを無駄な時間と捉えない発想です。

私も横道にも目をやりながら、柔軟に進んで行こうと思っています。

なんせ自然の中を歩くのはお手の物ですから!

さて、新年には多くの退職した元先生方から年賀状をもらいました。

とてもとてもうれしかったです。

皆さん母として、妻として、そしてまだまだ現役バリバリりで活躍している方と、

それぞれの近況がわかり、元気そうで何よりでした。

この時ばかりはさすがに母に成りたかったな~~~~、と思いますね。

(みなさん写真がとにかくかわいいのです!)

いまさらどうしようもないのですが、女の幸せはやはり母親に成る事かも知れません。

なーーーんて、新年そうそうぼやいてしまいました。

今年はゆっくり、のんびり、でもピョ~~~~ンとかっ飛んで行きましょう。

最後に皆様へお年玉です。

新年なので、素敵な、きれいな、鳥さんたちのご紹介!

そして私事の活動のご紹介。

大和市の泉の森で16日に「子ども探鳥会」をしますので、もし参加希望の方がいらしたら、

申込制ですから、私に連絡下さい。1月10日が締め切りです。

と、宣伝もして、さあどうぞ!

赤い鳥。ベニマシコ といいます。ねっ、真っ赤でしょう!

青い鳥。ルイビタキ といいます。 ほら背中がきれいなブルーでしょう。

黄色い鳥。 マヒワ です。 日ざしを受けて飛ぶ姿は本当にきれいですよ。

ルリビタキとマヒワは子ども探鳥会の場所となる、大和市の泉の森で今日、撮影してきました。

こんな素敵な鳥たちを、ご一緒に探しませんか!

ちなみに本日幼稚園のお山にもこのマヒワの軍団が現れたのです。ヤッター、すばらしい!

今年もいよいよスタートだ。

Filed under: 未分類,鳥・トリ・とり — itsuko 18:59

< 心配です、鶴。 >

今ニュースにも取り上げられている鹿児島県出水市の

マナヅル・ナベヅルに感染した 鳥インフルエンザの問題ですが、

心配です。何が心配かは、多くの数が集まっているからです。

通常鳥インフルエンザは人には感染しません。

ですからすぐに私たち人間に被害が出る、という

心配ではありません。

鶴たちはその生態として渡りをします。

ハクチョウと同じように日本で越冬し、朝鮮半島の北、

あの危ない北朝鮮の広大な湿地帯で繁殖します。

毎年同じようなルートで渡りをし、親から子へその記憶が伝わって行きます。

ですから同じ場所へ集まってしまうのです。

そこへウィルスです。

鳥はもともと体内にウィルスを持っています。

それが弱毒性か強毒性かでも違いますが、

人と同じように風邪をひいたくらいの症状で、個体単位で

病気は発生しているのですが、集団になってしまうと、

やはり移るのです。ですから本来野鳥では無く、

家禽類にそれが現れるので、以前大量に養鶏場の

にわとりが殺処分となりました。

今回もこの越冬地の近くには養鶏場がたくさんあるらしいので、

そこへウィルスが入り込む事が、一番心配ですし、

ナベヅル(羽が真っ黒のもの。鍋のような色をしているから)では

生息数の8割から9割、マナヅル(目の周りが赤いもの)の5割近くが

今出水市に集まっているのです。

悪くすればその1割ほどは、感染して死亡するかもしれません。

なんせ相手は野生動物ですから、こちらの思うようには

行きません。感染した鳥のフンが乾燥して飛ばされ、

養鶏場に入り込む事が一番恐ろしいでしょう。

この問題は大分前から提議されていて、

現在も山口県周南市や佐賀県伊万里市への鶴分散化計画は

進められていますが、出水市は観光資源でもあり、地元経済の冬のメインでもあるので

あまり積極的に進めてこなかったようです。

しかしその心配が起きました。

もっと担当部署(市の行政官)は鶴の生態を知り、

専門家の意見を聞いてくれば良かった 

と 後悔しているでしょう。

もともと地理的・地形的要因でこの地にツルたちが渡って来るように

なっていたのですが、必要な湿地の減少や狩猟により

限られた地域でしか冬を越せなくなりました。

ほとんどすべての原因がそうですが、ここでもやはり

人間が引き起こした鳥インフルエンザの感染事故なのです。

エサの巻き過ぎも問題でしょう。

でも観光資源ですから、まかないわけにはいきません。

ハクチョウもそうですが、エサを巻かなくても湿地や田んぼが

整っていれば、そこでツルやハクチョウたちは冬を越せるのです。

もっと多くの場所へ分散が出来るのです。

あちこちへ広がっていれば、たとえどこか1か所でウィルスが発生しても、

その種の全滅は防げます。

スピードを上げてこの問題に取り組まなければ、

大変な事になってしまいます。

特にナベヅルは日本の取り組みが世界中から注目されています。

もうかれこれ6年ほど前、私はこの出水へツルを見に行きました。

どうしても野生のあんなに大きな鳥が集団で過ごしているところを

見たかったのです。

初めて彼らを目にした時、感動のあまり泣いてしまいました。

すぐそばの民宿に宿を取ったので、夜中じゅう彼らが鳴き交わす声が

聞こえるのです。朝鮮半島で繁殖して、子どもたちを連れて

日本にやって来ます。子どもたちは

初めての地域に来るのですら、親と離れる事は

命の保証を失くす事です。必死で親を感じ、

親も我が子の確認を休むことなく続けるので、

鳴き声が途絶える事はありません。

その声はとても愛情に満ちていて、声だけでも

胸が熱くなりました。

そして朝日が昇るのと同時くらいに、一斉に採食地へ

飛び立ちます。10000羽近いあんな大きな動物が

飛び立つところを想像してみて下さい。

それはそれは息が止まるほどの迫力です。

野生動物の尊厳を感じずにはいられませんでした。

そんな貴重なすばらしい鳥たちを死なせるわけには行きませんから、

地元の方々はご苦労があるでしょうが、ここはまず第1にツルたちの

生態を知って、あるべき姿に戻れるように力を貸してあげて下さい。

私は横浜の地から、声を揚げて祈るしかありませんが、

このような野生動物を保護し、環境を整える事を目的としている

団体に所属し、会費を払う事で活動を援助しています。

そしてもっともっと、多くの人に生き物の素晴らしさと現状を

知って欲しいと思っています。

実はこのウィルスを持っているのはガンなのです。

そう、あの「落雁」 として俳句や川柳にも詠まれる

マガンやヒシクイの種が持っていて、彼らが運んだんだろう

と推測されています。ガンたちは免疫を持っているようで、

インフルエンザを発症しないようですが、他の鳥たちには

危険なウィルスです。でも全部の鳥が罹るかと言えば、

そうではありません。人間も同じでしょう。

風邪をひく人もいれば、まったく元気な人も多いのです。

皆さんも注意深く見守って下さい。

このままウィルスの発生が抑えられるように祈って下さい。

ちなみに2000年には韓国で同じウィルスによるトモエガモ

(これです=写真)の大量死が発見されました。

どこからそのウィルスを感染したかの原因は分かりませんでした。

とにかく自然を壊さない事です。

詳しく知りたい方は「いきものみっけ」から

環境省のページか日本野鳥の会のホームページを見て下さい。

どちらもブックマークに関連アドレスを載せています。 

Filed under: こども環境管理士,鳥・トリ・とり — itsuko 14:09

< 今日は鳥です。 >

困った時は鳥ですが、土曜日に新年1月に私が担当する

「子ども探鳥会」の下見に行ってきました。

日差しがたっぷりで、気持ちの良い1日でしたね。

お弁当まで持って行って、他2名のスタッフとあれや

これやとプランを立ててきましたが、

あっ、場所は大和市の 泉の森 と言います。

よろしければ参加されませんか?ゲームもやりますよ。

ここは鳥の種類も多く、とても楽しめるところです。

土曜日はたくさんのカメラマンがお目当ての鳥を狙っていました。

カメラマンさんたちは年配の男性が多く、私のような若い!?女性には

優しく出ている鳥を教えてくれるのですが、狭い場所で三脚を立てていると、

他の方々(散歩の人や通行人)に迷惑ですし、何より鳥たちにもストレスを与えますので、

チラッと見てすぐに遠慮します。あまりそばに居るとおじ様たちの醸し出す香りにも引き気味になりますので・・・・・・。

そこで狙っていた鳥はこれ。

数万羽がロシアの北東部から越冬にわたって来ますが、

その群れの中にちょっと変わったツグミがいるのでしょう。

泉の森にはざっと100羽~150羽はいたでしょうか。

あっ、そうそう、この鳥は 「ツグミ」 といいます。

一昔前は、たくさんの数が日本に渡って来るので、

カスミ網を掛けて、一網打尽に捕獲し、焼き鳥にされていました。

もちろん今は禁止です。信じられませんね。

大きな大きなレンズを構えて、じっと待つ事数時間。

私は別の鳥を狙っている方に場所を譲ってもらいましたが、

時間が無く待ってられず、1時間余りで引き上げてきました。

ですから写真は無し。

私の撮りたかったのは、「ルリビタキ」 と言います。

青とオレンジのきれいな鳥です。

スズメよりちょっと小さく、目がくりくりです。

こちらは漂鳥と言って、日本国内を移動している

鳥です。もちろん大陸から渡って来る個体もいますが、

国内で標高の高い所から、低い所へ冬場は

降りてくるのです。

オスはとてもきれいです。メスも優しいオリーブ色と

薄い黄色が入ります。

素敵でしょう。

どこかで写真が撮れたら、ご紹介しましょう。

最後に 「ツグミ」 の仲間でこんな鳥もご覧下さい。

赤と白です。

いい写真とは言えませんが、これは赤い方の アカハラ。

そして 

白い方の シロハラ です。 同じツグミの仲間で、お腹が赤いのと白いのがいます。

さて、どちらが気が強いでしょうか?

気になる方は、いまお山でこの2羽がなわばり争いをしていますから

見に来て下さい。といっても早朝ですが・・・・・・・・。

Filed under: 鳥・トリ・とり — itsuko 18:56

< 特定外来生物 >

こんな言葉を聞いて、どのような生物を思い浮かべますか?

一つは「アライグマ」ですね。

このぺージでもご紹介したことがあります。

幼稚園の山にそれらしき フン を発見し(昨年の秋。ちょうど今頃です。)

これはもしかしたらと思い、横浜市から捕獲用の檻を借りて、

設置しました。2か月ほど置いたでしょうか。成果はありませんでした。

それから1年。今年も11月に一度フンを見つけましたが、

それ以降はありません。ホンドタヌキは目撃しているのですが・・・・・。

新たに今日はこんな生物が現れました。

特定外来生物の一つです。

以前よりちょくちょくお山を経由していましたが、

しっかりと写真に納めたのは、今回が初めてです。

これが今横浜市が(神奈川県も)勢力を上げて生息状況を

調査している 「ガビチョウ」 です。もちろん鳥!

大きさはムクドリを太らせた感じで、目の周りに白く、

勾玉模様があります。尾は長め。

体の色は茶色オレンジ。大きな声でよく鳴きます。ガビガビと!

初めはいい声だとされたので、

観賞用、鳴き声を聞く愛玩鳥として中国から輸入されました。

でもその声は日本の山野にはやはり似合わないと思います。

神奈川県ではなんとその輸入業者が、売れ残ってしまったガビチョウ

を山野に放した物が増えてしまいました。

まったくいい加減な話です。

ガビチョウには何の罪もありませんが、今この鳥の実態調査をして、

これ以上の繁殖と駆除?を目的に対策を考えています。

幼稚園のお山にもやって来てしまいました。

長津田の街中でも時々大きな声が響いています。

 

鳥はどれもかわいいのですが、本来の生息地を越えての生息は

どちらの生き物にもいい結果を残しません。

いま世界中で外来種問題が多発しています。

先日のCOP10(生物多様性国際会議)でも取り上げられました。

生き物のこれからを考えるには、その生き物の本来の姿を知らなければなりません。

地道な戦いですが、どちらにしても人間が大きくかかわっていることだけは

事実です。どうしたらいいでしょう。

まだまだこの他にも多くの動植物で指定されています。

「入れない!捨てない!広げない!」

が大原則。詳しくは環境省のホームページをどうぞ。

Filed under: こども環境管理士,鳥・トリ・とり — itsuko 18:56
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