< 開園記念日に思う >
今日は開園記念日なんです。(1968年12月4日)
土曜日にあたってしまいしたので、
あまり園でもお話ししませんでしたが、42年になります。
現理事長が中学校教諭の職を辞して、個人の所有していたこの敷地を
幼児教育に提供したのです。
中学生を指導する中で、もっと小さな子どもたちに
しっかりとした教育を伝えようと思ったそうです。
理事長(私の父ですが)はいわゆるいじめられっ子や、不良少年少女たち
(ちょっととクラスの中で浮いている子どもたち)の面倒をみるのが得意だったようで、
その時代にお世話になったとする教え子が今でも連絡をくれたり、自宅を訪問してくれるそうです。
そんな子供たちを見ていて、幼少期からの教育が大切だと感じたのでしょう、
幼稚園の建学を選んだのです。
よく覚えている事に、この名前=ながつた幼稚園 を取得する際、
近隣幼稚園や所轄の承認が得られず、毎日神奈川県庁に日参していた父の姿を
覚えています。いつも厳しい顔をしていました。
そんな父の思いが教育理念につまり、私立の建学の精神となっているわけです。
現在認可を受けている横浜市の幼稚園は全て私立ですので、
それぞれの園長先生方がその思いを込めて取り組まれてきたのです。
そこには長い歴史があり、建学の精神が脈々と流れています。
ところが今ながつた幼稚園は幼保小の取り組みで
この開園以来の教育方針がかき回されています。
幼保小の取り組み事態は、同じ幼少期を育つ子どもたちにとって、別々な環境での育ちを
上手く繋げて小学校で生かそうとする考え方であり、理解できますし、
現に数年の取り組みで双方にいい成果が現われています。
しかし、国家レベルのあまり現場を知らないその場しのぎ的な特命で、
それこそ幼稚園の歴史や独自の取り組みを何も知らない国公立の先生集団である
教育委員会の方々は、私立幼稚園へのアプローチもそこそこに
スタートカリキュラム(接続期課程)を取りまとめようとしています。
幼稚園側も「はい、そうですか!」とすぐに協力できない現状を抱えています。
マンパワーもそうですし、もともと小学校を見つめてカリキュラムを立てていない幼稚園もたくさんあるんです。
保育園さんはそれは公立ですので比較的右に倣えで、やらざる終えません。
しかし、私立幼稚園には開園以来長い間培ってきた教育理念や活動内容が
あり、多くの子どもたちの成長を見守り、そこへ入園させてきた近隣の保護者の方々との
信頼関係も築き、共に幼稚園教育の必要性を分かち合ってきた歴史があるのです。
そこはご理解いただきたい。
どこか接続期課程に使える内容があれば、うまく取り出して組んでみてください。
成長の流れを重視するのであれば、
満3才からが幼稚園教育年齢と定めているのですから小学校の低学年までを
一つの教育機関と位置付け、義務化する方法だってあります。(フランスのように)
もっと根幹から幼児教育のあり方を探ってみるのも教育委員会の仕事ではないでしょうか!
ながつた幼稚園にはしっかりと開園以来の教育方針があり、毎年実行している最中です。
それを優とした、多くの入園児を小学校へ送ってきました。
教育委員会の先生方は、その辺のところをもう少し勉強してほしいと思います。
私立幼稚園の教員経験者がそちらの委員会にも参加されていると
いいですね。まあせめて、幼児教育をしっかり学び、
クラス担任や運営を長年務め、多くの時間を子どもたちと関わった事のある、
そして大人の根回しの世界で偉そうに、
もっともらしく幼稚園教育を役人に語ったりしない人が
幼保小の取り組みに就いて欲しいですね、ねえ園長先生!
おっと、開園記念日でした。
とにかく今まで存続できたことに感謝し、支えてくれた子どもたちと
保護者の皆様、地域の方々、そして今も熱心に指導しいる
教職員の皆さんにお礼を言いたいです。
ありがとうございます。
これからもながつた幼稚園をよろしくお願いします。
こんな素晴らしい、心のこもったプレゼントをもらいました。
本当にありがとう。
先生たちはしっかりとみんなの心を受け止めます。