< バードストライク >
「バードストライク」 という言葉を聞いたことがありますか?
時々ニュースに出てきますが、航空機のエンジンに鳥が巻き込まれる事です。
これによって、大きな航空機事故が起きる事がありますね。
お互いによくない出来事です。
そして飛行機だけではなく、日常的によく鳥たちは窓ガラスに
ストライクしているのです。図書館や博物館の大きな窓にぶつかる
ケースが多いようです。
丹沢湖のビジターセンターには猛禽類のシールが貼ってあり、
「ここに来ちゃだめだよ」 と鳥たちに教えています。
実は幼稚園のグラウンド側の一番高い窓にも、
キジバトがぶつかった事があります。
首が取れていたので、多分猛禽類(タカ)に追われて
ぶつかったのでしょう。
その後タカが首を取ったのち、カラスが横取りにやってきたようです。
体をつついていました。私が救護し、お山に埋葬しました。
キジバトは飛び立って加速するのに少し時間が
掛りますし、タカに追われるとパニックを起こしぶつかってしまいます。
またガラスに背景の緑が写り込みますと、鳥たちには先があるように見えるのです。
そこへ猛スピードで突っ込んでしまうわけで、ほとんど即死です。
とてもかわいそうな事故ですが、先日我が家の窓にも小さな鳥、
「ヤマガラ」がぶつかってしまいました。これです。
朝9時ごろ、キッチンの片付けをしていたらバン!と鈍い音がしたので、
「アッ」と思い(すぐに鳥が窓にぶつかったと分かりました)
ドドド、と外へ出て、その窓の下に行ってみると、
かわいいヤマガラさんが、グターと倒れていました。
急いで、でもそっと、手のひらに取り、外傷を調べたところ、
何も無さそうです。羽もそーと広げてみましたが異常なしです。
そのまま掌の中で保温し、ぶつけたであろう頭部をそーっと撫でていると、
ピクッと動きだしました。
「うん、よかった、大丈夫だ」と思い、そのまま温めてしばらくいると、
ムくッ と起き上がり、同時になんと私の右肩に乗ったのです。
飛べる事も分かりました。
「ワー!」と心で叫びずっと動かずにいると、首をあちこち動かしだしました。
素晴らしい経験です。野鳥が私の肩に乗っているのです。そして、
キョロキョロする彼or彼女と時々目が合うのです。夢のような体験です。
お互いに近すぎて「ぎょっ」と体を後ろに引くような動作を続けながら
5分ほどたったでしょうか。
ヤマガラは近くの枝に移って行きました。
助かって良かった。
でもこんな経験をさせてくれるバードストライクなら、
またあってもいいかな・・・・、なんてかわいそうな事を
考えてしまいました。
その後もヤマガラは我が家の周りによく現れ、
「ニーニー」と鳴いています。
私の顔を覚えてくれているとこれまたメチャメチャうれしいのですが、
そこはどうでしょう?
カラスはしっかり人の顔を覚えますが・・・・・。
野生動物も不慮の事故に巻き込まれることが多々あります。
私はそんな動物たちの保護をしている施設(神奈川県立自然環境保全センター)
のボランティアをしています。
野生動物たちとの出会いは、いろいろな事を教えてくれます。
とっても大変ですが!