< ああ、カナダガン >

このお休みをいかがお過ごしでしょうか?

私は、勤労感謝の日は毎日の就労をねぎらって(自分でね!)ゆっくり休み、

昨日はちょっと問題になっている現場へ出かけ、

今日はいろいろと確認事項や資料整理。

その中でこんな記事を見つけました。

私は日本野鳥の会に所属しているのですが、以下のような記事がありました。

もっともっと、女性のバーダーが多くなってくれる事を期待しています。

・最初の野鳥の会女性会員 (高橋輝男)
山ガール、鉄子のような女性バーダーに対して決まった名称は無い。1934年に? 発足した野鳥の会の設立発足人は全員が男性であるが、1936年の会員名簿の? 407名の内、中西悟堂、川端康成、金田一京助、泉鏡花、武者小路実篤、柳田? 国男、三好達治、高村光太郎等の文人名士に混じり、14名の女性会員が載って? いる。東京都10名、西宮市、大阪市、広島市、富山市各1名で、富山市の分は? 1877年、カナダ生まれで、1903年、来日、1941年、日本に帰化した数少ない女性? 外国人会員であった。
(富山「愛鳥ニュース」NO.87P2~3)

そして表題にしたカナダガンですが、

実はこの鳥、本来日本にいてはいけない鳥なんです。

名前の通り、カナダに生息する雁です。

どこかの飼育施設から逃げ出した物が、自然に増え、現在河口湖や本栖湖、そして神奈川県の丹沢湖で繁殖してしまっているのです。

これは実は大問題なのです。

その状況を見に行ってきました。

首環を付けられ監視されている個体も含めこの日は8羽がいました。

なにも知らない親子連れが楽しそうに近所の売店で50円で買ったエサをあげ、

ガンもまったく人見知りしないほど慣れていて、普通に人と戯れているのです。

この子は45Aの個体。

何が問題かと申しますと、

この鳥は、シジュウカラガンという亜種とそっくりなのですが、

シジュウカラガンはれっきとした渡り鳥まったくの別種で、最近日本に多く渡って来ているのです。

もともと日本には居てはいけないカナダガンが日本で野生化すれば、この違う種であるシジュウカラガンと交雑してしまい、

種がめちゃくちゃになってしまうのです。

自然界の掟としてそうなるならば問題はありませんが、

人間が介入して、いえ勝手にそうさせてしまう事が、大問題なのです。

要は西表島にしかいないイリオモテヤマネコを長津田に持って来て、お山に放し、近所の家猫と交雑させるようなもの!?

ヤマネコと野ネコは大きな違いですが^^;

こんな事にならないように、現在野鳥の会やWWFジャパンや日本雁を保護する会などがセブン・イレブン記念財団からの寄付金で、富士山周辺の外来種=カナダガンをどうするかを考えています。

またまた彼らに罪は無く、しかしこれからの事を考えると捕獲して殺処分も有りうるのです。

子どもがこのガンと戯れる光景を見ていて、

胸が締め付けられました。命に区別は無いのですが、放っておく分けには行かないのです。

この周辺にお出かけの際は、ちょっと気にして見つけて見て下さい。

首環や足環をしたカナダガンはその命が補償されません。

富士山は素晴らしく何処までも美しいのに、夏にあの頂上に立った事を思い出しても

心が浮かぬまま、帰路につきました。