< 菜虫蝶と化す >
なむしちょうとかす。
冬を過ごしたさなぎが羽化し、蝶に生まれ変わる頃。
やわらかな春の日を浴びて、羽がみずみずしく輝きます。
今日はまさにこんな1日となりました。
確かに翅がきれいなアゲハチョウを見ました。
この72候の1節の通りとなりました。
穏やかな日に誘われて、そして年長さんにとっては最後のグラウンドや山での時間。
月曜日の卒園式を前に、大勢の年長さんが遊びに来ました。
お父さん、お母さんにもカエルの卵を見てもらえたようで、嬉しいです。
自称自然クラブのお友達が山を案内してくれたのでしょう。
去る子もいれば、訪れる子もいました。
ふらっと入ってきた中学生の男の子二人。
「ちょっと見ていいですか?」
「あれ、T君と、H君じゃない!!!!」
「はい、ちょっと懐かしくて来ちゃいました。」
「どうぞどうぞ。ほら、思い出すでしょう。懐かしいでしょう・・・・・」
散々幼稚園時代の話をして、中学校の話も聞かせてもらい、もう真っ暗になった夕方、
「先生、山行ってもいいですか?」
「えーーー、今から!」
「でも山行きたい子を断る訳に行かないな!」
「OK.ヘッドライト持ってるから、付いて来て。」
灯りを便りに山へ上がり、カエルがのしのし歩く姿にキャーキャー言い、
卵を見てはワーワー言い、
風の音にはビクビクし、昔を思い出しながら楽しんで帰りました。
月曜日に卒園する子にも、これから高校生になる子にも、ふと思い出し、足を向けたくなる幼稚園でありたいです。
大人になると?幼児期なんてあったのか????ぐらいな幼い思い出ですが、
この時の体験は心の、そして体の奥深くに沁み込んでいるはずです。
誰にでも一つや二つの笑ってしまうような 思い出があるでしょう。
人との出会い、生き物との出会い、心に刻んだいろいろな気持ちがこれからの糧に成ります。
何だか月曜日は雨の予報が出ています。
帰りの荷物が少し多くなりますので、どうぞ準備をして時間に余裕を持っていらして下さい。
今日はこの期を逃すと二度と会えない、パンスターズ彗星を見送ろうと思います。
(卒園記念にね!)