< 羽化成功 >

卒園児の保護者の方から譲り受けて、何とか冬を越せたゴマダラチョウの1頭が、本日無事に羽化して、ポカポカ広場を元気に飛び立った事を報告します。

朝、ガタガタしていて、飼育箱を見ていなかった私に、

「逸子先生、職員室の前の箱にチョウチョウがいるよ!」

と教えてくれたのが、年中組の女の子。

「エーーーー、ホント、ホント!大変、それは孵った事よ!わーーー、良かった良かった。見に行こう!」

と興奮気味の私。

「うん」と大きく頷き、付き合ってくれたYちゃん。

また一つ、命が繋がりました。

蛹の中で、どのような変化が起きているのか見る術はありませんが、実に不思議な生命の神秘が完結いたしました。

この個体がまたどこかで次の生命を残してくれる事でしょう。

嬉しい話題の反面、この種のチョウで、アカボシゴマダラ というチョウがいます。

幼虫も蛹もそっくりですが、特定外来種に指定されている厄介者。

見つけ次第殺処分が指定されているチョウチョウです。

その蝶がこちら。

春型は特に白化が際立ちます。ただいまミズキの花で吸蜜中。

きれいに見えている後ろ羽の黒い点々が、夏型では赤く染まって並ぶので、アカボシゴマダラです。

日本の蝶にはこの赤い斑紋はありません。

ゼンマイ状の黄色い口で盛んに蜜を吸っていました。

こちらもフワフワと飛び、とてもきれいな蝶ですが本来の生息地域は中国。

これは上記のような本来日本に生息するゴマダラチョウとの混雑種の危険がある為、殺処分です。

困ったものです。実は人間が日本に持ち込んで、自然界に放したため急激に増えてしまった種の一つです。

こんな身近にも、ましてや子どもたちが興味を示し、野外での観察に適した時期に、こういう理不尽な事態が生じている事も伝えなければなりません。

人間の勝手な行動から生じている事をです。

誠に残念な、そして深刻な話です。

今日から給食試食会も始まりました。この事はまたお伝えするとして、

幼稚園活動も本格的になります。

夏休みまでノンストップ。お母様方もしっかり付いて来て下さい^=^!