< ネンキンだーーーーー。 >
年金じゃなくて、粘菌。
この暑さの中、ふと目を凝らすと、
「粘菌だーーーーー。」
65歳から果たしてもらえるのかどうか微妙なものと違い、
確かにひっそりと生息していた!?
池の倉庫の裏の、あの台風で倒れた桜の朽ちた幹。
名前を、オオムラサキホコリ!
確かにホコリが積もったようでもある。不思議な生物だ。
この粘菌の世界的権威は日本人。南方熊楠(ミナカタクマグス)という生物学者。
実はこの粘菌を探そう!という妙な会へ参加する事になっているので、ラッキーだ。初めて見ましたので^^;
詳しくは下記の解説をどうぞ。
暑いのにこんな写真で・・・・・・、すみません。
{粘菌とは?}
さて、この生き物、とても奇妙な生活環を持っていて、どの生物に近いかというたとえが難しいです。ここでは、細胞性粘菌の話をしましょう。細胞性粘菌は、まわりに餌があるとき(バクテリアや酵母菌を餌としています)は、独立したアメーバ細胞として餌を盛んに食べて、分裂して数を増やします。このとき、アメーバ細胞は自由に動き回ることができ、いわば動物細胞のように振るまい、かつ単細胞生物として生活しています。ところが、餌がなくなると一部の細胞がある化学物質を出すようになり、その細胞に向かっておよそ10万個の細胞が集まって1つの集合体を作ります。さまざまな研究から、このときの集合体は単なる細胞の集まりではなく、われわれヒトのような多細胞生物が持っている特徴のほとんどを持っているので、多細胞生物ということができます。集合体は条件の良い場所をもとめて、移動体(ナメクジ構造)を形成して移動します。やがて、ある場所で移動を止め子実体と呼ばれる構造を作ります。この子実体は、柄と呼ばれる細胞の上に胞子をたくさん含んだ胞子のうが乗っているような構造です。柄は液胞が発達してセルロースなどを外に分泌した死んだ細胞で、子実体はまるで植物体のような生き物です。つまり、細胞性粘菌は単細胞生物と多細胞生物の両方の時期があり、動物と植物の両方の特徴を持つ生き物です。
それでは、動物なのでしょうか植物なのでしょうか、それとも菌類なのでしょうか?これに関して、最近になってある程度の答えが出ました。国際的な協力によって、細胞性粘菌の全ゲノムの配列が決定されました。その研究成果から分かってきたことは、粘菌は粘菌であるということです。当たり前かも知れませんが、非常に重要な発見でした。また、この研究からは粘菌が単なる粘菌という変わり種の生き物として放っておくにはもったいない非常に重要な情報をたくさん持っていることが分かってきました。それらについては、また次回以降に述べることにしましょう。
では次回以降に述べる事にしましょう。
おしまい。