1日遅れで後期始業となり、それぞれのクラスで日々の活動が始まった。
リボンを付けた制服姿の園児たちにはいつもと変わらない元気な様子が見て取れたが、世の中ではいろいろな事が止めどなく起きている。
漫画家のやなせたかしさんが亡くなった。
手塚治虫さんと共に、強烈な個性を持ったキャラクターを残してくれた。
アンパンマンといい、アトムやレオといい、完全な正義の味方で自己犠牲の塊だ。
お腹を空かせた人や弱った人には自分の頭を差し出して元気になってもらう。
アトムはどこまでも世界平和のために戦い、科学の使い方を説いてくれた。
幾世代にも渡って私たちの心に残り、ある意味では学校教育以上に道徳心や勇気、正義、平和や平等を学んだ。
私もアトムやジャングル大帝レオは毎週欠かさず見ていたが、アンパンマンはちょっと大きくなってしまったので、この仕事を始めてからビデオや絵本で勉強した。(一応知っていないと話について行けないので^^;)
しかしこの自己犠牲精神はある時は限りなく悲しく、虚しい結果を招く。
その一つが先日横浜線の踏切で亡くなった女性の存在だと思う。「危ない、助けなきゃ。」と飛びこんだ結果は死に繋がってしまった。ご家族の方はやりきれない思いだろう。
多くの位や賞状をもらっても、命を落としてしまってはアンパンマンやアトムのように輝けない。
新聞の論評に、この女性の行為を誉めたたえる行政関係者やマスコミに対し、苦言を呈している精神科医の記事が載っていた。
もちろん人命救助は讃えられ、その栄誉は認められるところだが、まずは自分の生命を守る事の大切さも説かなくてはいけないのではないだろうか。
災害現場では必ず2時災害に注意して・・・・、という解説が付く。
人を救うために、自分の命を落とさないようにの注意だ。アンパンマンにはジャムおじさんが付いていて、アトムにはお茶の水博士がいる。
でも私たちには誰も身を再生してくれたり、エネルギーを補給してくれる後ろ盾がいない。
何としても自分の身は自分で守り、出るか引くかは自分で判断しなければならない。
今回の伊豆大島の災害ももう少し何らかの手が打てたのではないかと思う。
それこそ役場の職員は自己犠牲精神を発揮して、1件づつ電話で注意を促すとか、深夜でも防災放送を流すとか出来たはずだ。
また住民はご近所で声を掛け合って、自分たちの判断で安全を確保出来なかったのか、と考えてしまう。
その状況に遭遇しないと人はどのような行動を取るのか分からないが、私の場合、
まずは子どもたちと教職員の安全を確保したい。そして自分が犠牲になることの無いように肝に銘じて、いやその時はそれなりの覚悟も持って、日々過ごすようにしよう。
明日はビオトープコンクールの審査日となっている。
どのような事を審査されるのか?緊張です。