2023年3月30日
< 3月だか 4月だか 分からない気候 >
気候変動があからさまになっています。
卒園式に桃の花だったはずが、既に桜。
入園式に満開の桜だったはずが、新緑の若葉。
町を歩いていてもまだ3月なのに周辺は桜吹雪で、道も屋根もピンクに染まります。
朝晩は肌寒いし、日中は汗ばむくらいですし、私たちは日々の生活に追われていて、あまり気にしない方もいらっしゃるかもしれませんが、
生物界ではこの時期がズレることは一大事なんです。
生命存続に欠かせない動物と植物の繋がりに時間差が生じてくると、
生まれる生物も生まれず、実るはず(受粉に繋がる季節の繋がり)の果実も実らなくなります。
春は新しい環境に移る方も多く、気持ちもウキウキ、ソワソワして、気候の変動にまで思いを寄せられないと思いますが、
ひたひたと忍び寄って来る温暖化の脅威と季節のずれにも注意してみてください。
今日はこの春初のビロードツリアブに会いました。
スプリングエフェメラル(春の妖精)の一種です。
2週間ほどしか姿は見られません。
タチツボスミレが咲き始め、ゼンマイが芽生え、ヒトリシズカも満開になる頃、
朝日を受けて丸いビロードの身体が小さな花弁めがけてツーツーと飛びます。
この光景が毎年きちんと繰り返されることが、私たちの生活も安定して季節を謳歌出来るのです。
他人事でなく、自分たちの生活のこととして気候変動にも目を向けましょう。
新しい年度を健やかに迎えてください。