< 託せばいいのよ、命なのよ。>
何とも痛ましい事件がまた起きてしまいました。
5歳の女の子の人生は、いったい何だったのでしょう・・・・。
ライオンやクマの世界では母親の連れている子を殺すという習性があります。
それは強い種(自分の種)を残すための、言ってみれば生命を確実に存続させるための動物たちの生態なのです。
知性や理性を持ち、少なくとも何年も知的学習をしたはずの人間が、動物と同じ行為をしているのです。
それは生命の存続の為ではなく、我が子以外の子への殺戮に過ぎません。
母親はなぜ我が子を守らなかったのか。助けを求め、他者へ託すこともできたのです。
少なくともライオンやクマの母親は自分の命に代えて子を守ります。
人には本来知性があるはずですが、この母親の無知のなせる業か。
「許してください」と懇願する5歳の子になぜ狂気を振るうことが出来るのか。
人間の持つ闇または業か?かわいそうでなりません。美味しいものも食べられず、外に遊びにも行けず、朝4時からノートに向かい謝罪文を書かされる彼女の気持ちを思うと、
死に至らしめた両親は、自分の命をもって償って欲しいと思ってしまいます。
片や新宿のコインロッカーからは生まれたばかりの新生児が見つかりました。
漫画喫茶で出産し、声を上げたから首を絞めたといいます。
今、お腹から苦しみの中生み出した子は健康であれば必ず泣くのです。そんな元気に生まれた我が子と対面して、いきなり首を絞められるのでしょうか。
ここにも人の持つ大いなる無知と狂気が混在します。
自分で育てられないなら、託す術があるのです。
授かった命を、どうしてこうも簡単に、また非道に殺せるのか。
罪を犯した若いこの成人は、どんな境遇で今までの人生を送って来たのか。
どうにもやりきれない事件に胸が締め付けられるのは私だけではないでしょう。
野鳥には、他の種に抱卵や子育てを丸っと任せる種がいます。
自分では巣を作らず、子育てもしません。違う鳥が作った巣にちゃっかり卵を産み、
本来の子より先に孵化して他の種の卵を巣から落とします。
親は我が子と思いせっせとエサを運びます。種の存続を全て託すのです。
その理由はやはり、その方が種としての存続する確率が大きいと判断しているからです。
要は子育てをしないという生き方(リスクを負わない)を受け継いでいるのです。
鳥にも劣る今回の事件です。