< 1年半 >
東日本大震災から1年半が過ぎました。
報道でも多方面から取り上げられています。
復興が進んでいる地域や機関がある一方、まったく変わっていない場所も多くあるようです。
被災された方々の心の傷は、何年経っても癒えるものではないでしょうが、目に見える場所や環境が少しでも改善されていく事をこの地から祈るばかりです。
何か出来る事をしなければ・・・・。
と思いつつ、出来ない私は、選んで被災地の情報に目を向け、現地の「今」を忘れないようにしています。
この夏被災地を訪れた先生は、「活気が戻った地域と、時間がピッタと止まってしまった地域とがはっきり分かれているようです。」と話していました。
そんな話を聞いていたので、先日のNHK特集には大変驚き、「これでいいのだろうか!」と憤りすら覚えました。
19兆円の復興予算。
何度も補正予算が組まれ、気がつけば19兆円の税金が被災地へ充てられる事が決まり、事業計画が実施されているその中身を検証した番組です。
通常の税金の使われ方も以前から良く分からない所がありますが、巨額なこの予算も、被災地の復興に役立っているとは到底思うえない場所に使われているケースがいくつもありました。
各省庁が復興につながるような理屈をこじ付け、それが難なく審査を通っている現実。
25年度からはこの復興予算の為に所得税が上げられます。
被災地の為に使われるのならば!と身銭を削る事を承諾している方も多いでしょう。
そんな中、実際は全く違う分野にこの身銭が使われる事になる理不尽を、政府はどのように説明するのでしょうか。
NHKも税金で成り立っている機関ですが、良く踏み込んで番組にしてくれたと思いました。
毎日懸命に働く人々の税金は、とにかく公平に均等に、無駄なく、そして人々の生命・暮らしの補償の為に使って欲しいものです。
そしてこの大災害で人生が変わってしまった方々の、そして大きく傷ついた生活・労働・自然環境の復興にとにかく1円でも多く使われる事を期待しています。