< 半袖ちゃん物語 第3話 >
半袖ちゃんが進化しました。(第1話、第2話参照)
今日はなんとヤカンを職員室に返しに来たのです。
もちろん初めての出来事です。
トントン(職員室のドアを叩く音)
「○○○ 組です。 ヤカンです。
ごちそうさまでした。」
この声に私は机から顔を上げ、ドアの方を見てみると、
なんと、なんと 半袖ちゃんがニタニタと笑いながら
立っているではありませんか!
制服もしっかり着ていて(もちろん半袖)、
少し自慢げな顔付きで、片手をドアにかけて立っているのです。
「いやーーー、よく出来ました。びっくりしましたよ、先生は!
Tちゃんが持ってきてくれたの。ありがとう!」
夏休みが終わり幼稚園が始まった日の、あのふてくされて外集合に
立っていたT君とは、明らかに違っていました。自信たっぷりでした。
1学期後半からの目覚めと、担任の忍耐強い対応。そして幼稚園での活動が
楽しくなってきた?感覚が上手く重なって、積極性や好奇心、クラス内での
自分の場所が確立されてきたのでしょう。
「T君、もうおへそはここにあるね?(私がお腹を触って聞いてみる)」
(ふてくされてないのね? の 意味です)
「うん。」
と力強く、うれしそうに頷きました。
担任の話ではお遊戯の練習も楽しんで参加し、
また泣いて、騒いで、暴れて、水着に着替える事を
嫌がったプール遊びにも入るようになりました。
偉い、偉い。子どもの成長には本当に驚かされ、喜び、うれしく、
先生家業をしていて一番やりがいを感じる瞬間です。
入園から半年近くかかりましたね。担任の先生方の日々の努力が実を結びました。
お母様の積極的な姿勢と幼稚園活動への理解も、子どもの背中を押しました。。
半袖ちゃんはもう大丈夫でしょう。 これからイヤな事があっても、
自分で乗り越えて行ってくれると思います。
その後のお昼遊びでは、職員室のカウンターにミニカーをたくさん並べて
にこにこしていました。良かったね、半袖ちゃん。
偉かったね、半袖ちゃん。これからの活躍が楽しみです。
別件ですが、新しくしたくつ箱の評判がいいようで、こちらも
うれしいです。今日は大雨になってしまい、長くつを履いて来た子が多いのですが、
すんなりとくつ箱に入り(大きい長くつはちょっと上を折りますが)、
中板を出し入れすることなく使い易いようです。
来客用のスペースも喜ばれ、お金をかけて作った甲斐がありました。
皆様からの納付金(入園金)が充てられています。
幼稚園教材・教具を扱っている ひかりのくに さん、
そしてメーカーの ナナミ さん、ありがとうございました。
実はこの ひかりのくに さんの営業マンさんが一時仕事に悩み、
落ち込んでいる時に、少々おせっかいですが私が彼の上司に相談した
事があるのです。このページにもそんな記事を載せました。
(もう随分前ですが)その彼がすっかり元気になり、今回のくつ箱の
仕事もこなしてくれました。また以前の記事を読んで、この営業マンさんは
その後どうなったかと、心配して下さった方もいらっしゃいました。
彼は元気でやっています。すっかり笑顔が戻りました。
こちらの件も、良かった、良かった。