立秋と聞けば日本人なら吹く風の中に秋を感じ、
道端に鳴く虫の声を心地よく思う人がほとんどと思いますが、
世界では全く違う環境や価値観の中で、日々の生活を送っている人たちがたくさんいる事を改めて知らされました。
今オリンピックが開かれていますが、
こんな世界的な一大イベントなんかどこ吹く風で、
人間が動物本能のまま生きている人々の話を聞きました。
タイ という国に行った事がある人は少し感じた事があるかもしれません。
多くの観光客が集まるチャトゥチャック市場では、
人々が行き交う道を、片足の無い障害を持った人が地面を這いずって歩き、物乞いをする人たちがそこらじゅうに普通に居ると言います。
その市場では衣料品や雑貨、貴金属などのお店がごちゃごちゃと並んでいるようですが、
その中にペットショップというか、動物を売っているお店もあり、
さっき産まれたようなチワワやプードル、ポメラニアンがぐっちゃと籠に入れられて、まるで死んでいるように売られているそうです。
その店にはどんよりと曇った悲しい目でただただ立ちつくすハスキー犬もいたそうです。
ハスキー犬は元々緯度の高い、寒冷地の犬です。
タイのような熱帯地方の国で暮らせる分けがありません。
聞くと、この東南アジア地域は外が年間を通じて暑いので、
一般家庭の室内や地下鉄の中、ホテルもビジネスビルも中はすごく寒いそうです。
要は冷房をガンガン効かせていて、入った瞬間に寒いと感じる環境なんだそうです。
それを快適と感じているのでしょう。だから室内であればハスキー犬も飼える!という訳です。
そのお店には「写真は取らないで!」 と書いた籠に、
紐で繋がれたモモンガが10頭ほど入れられていたそうです。
アフリカのある人種の人々もそうですが、
野生動物は食料であって、捕獲して人が命を繋ぐための食べ物で、
またペットとして売り買いし、人の欲を満たす道具という認識が当たりまえなのです。
日本ではこれからの電力供給源をどこから取ろうかと考えている時に、二酸化炭素の排出って、何の事!
という生活をしている人が、いえ国が世界中にあることを思い知らされました。
動物虐待、野生動物の売買禁止、節電や二酸化炭素の排出削減などなど日常耳にしている事柄がある一方、
世界中のあちこちで全く違う価値観が人々を動かしている現実。
これでこの星は救えるのか。
オリンピックなんて、意味があるのか。
人間は結局のところ、何を選択して生きて行けばいいのか。
虚しくなって来ました。
シリアは同じ国民が殺し合っているし、
アフガニスタンでは自分たちが食べて行くためにケシの花を栽培し、その実を麻薬と知りながら売っているし、
ブラジルでは児童労働が大手を振ってまかり通っているし、
私の価値観、世界観なんて、まるっきり通用しない世界があり、それをする事で生きている人たちが多くいる事を知らされました。
世界の安定と平和なんて、絵空事なんでしょうか・・・・・。
普通にタイへ観光に行った人から聞いた話ですが、
私の見聞の少なさを思い知らされました。
実はタイへは一度行った事があるのですが、その時はこんな事、あまり意識しませんでした。
しかし通り一片の表面を見ただけでは、見えない部分がたくさんあったのです。