今さらながらに節電の方法や対応を話題にすることが多くなってきました。
もちろん福島原発の処理がなかなかうまく進まず、先が見えなくなってきている事もあり、私たちは真剣にこれからの電力供給と需要のシステムを考えなければなりません。
ロシアのプーチン首相は「日本は地震大国だから原発は無理だ。」 と言ったとか、言わないとかの情報もあります。
周りを海に囲まれたわが国では、地震そのものの対策では世界のトップクラスに入ると思いますが、おまけに津波対策も地震のそれ以上に行わないと国民の生命と財産は守れない! という大きな課題に直面しているのです。
まして原発はその運転状態からほとんどの施設が海に隣接する必要があります。
いつまた大地震が起こり、超巨大津波が来ないとも限りません。
しかし現状は原子力発電に頼らざる負えない状況も事実です。
さて今後どうするのか!
そこで自然エネルギーの活用です。水力・風力・太陽熱・地熱 などでしょうか!火力は化石燃料(石油や天然ガス・石炭)を使うので、持続可能なエネルギーにはなりません。(二酸化炭素を減らすことは世界中の命題です。)
こども環境管理士はこのエネルギー問題を子どもたちに正しく伝える任務も担っています。(資格試験に入っています。)
これからこの自然エネルギーについての話題が多くなり、日本でもどのように取り入れて行くか、盛んに議論されるでしょう。
子どもたちにはエネルギーについての正しい知識と使い方を教えなければなりません。
そして大人も子どもも意識してエネルギーの過剰利用を止め、節電に努めなければなりません。
そこで皆様に、少し知っていただきたい問題をご紹介します。
私は、私たち人間が生活するために、何かが、ましてや生き物たちが犠牲になる事は耐えられないのです。
このイラストをご覧ください。
これは2007年4月号の日本野鳥の会が発行する冊子「野鳥」の表紙です。
何を訴えたいか、お分かりでしょうか!
私はこのイラストに衝撃を受け、日本の風力発電について少し勉強しました。
風力発電はその関心が急上昇中の自然エネルギーです。
風車を設置するには莫大な費用がかかりますが、電力会社が発電した電力を購入してくれるシステムが整えば、設置者にもメリットが出る、持続可能なエネルギーです。
しかし日本の面積はそのほとんどが急峻な山地です。開けた平地で、風がよく通る場所はとても少なく、そんな場所は風邪を利用して世界中を移動している渡り鳥や、プロペラが立てられた地域に生息している鳥たちには、生命を脅かす構築物にもなるのです。
現にこの絵はそんな場所に風車が立った後、飛翔中にプロペラを認識できない(羽が回るスピードと自分の飛ぶ早さを=通り抜けるタイミングを計れない)鳥たちが、翼を切断されてしまった事故について描かれたイラストです。
この時の記事は、「ヨーロッパにおける風力発電が鳥類に及ぼす影響」 という題で、イギリスの博士が日本で行ったシンポジウムの内容を紹介した物です。イラストの鳥はオジロワシ。日本では北海道に生息しています。
詳しく知りたい方は日本野鳥の会のホームページへ飛んで下さい。(ブックマークあり)
バックナンバーも残っていれば譲ってくれるはずです。
建設には確実な環境アセスメント(自然環境評価法)を行い、狭い日本にこの巨大風車を何本立てても鳥たちが傷つかない場所を見極めて欲しいのです。
電力不足の傘のもと、やみくもに日本中にこの風車が増えることには賛成できません。
鳥たちには死を意味するからです。
日本に限らず世界中でこの問題は起きている事を知っていて下さい。
その上で、自然エネルギー(持続可能な動力)の利用方法を考えてみて下さい。
放射能が漏れだしている今、鳥がどうなろうと関係ない! と考える方もいるかもしれません。
でも同じ星に生きているのですから、何かを犠牲にする事は極力避けてみましょうよ。
野鳥も人も地球の仲間なのですから。
(適切な場所にきちんと管理された下での風力発電に反対するものではありません。)
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